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株式会社SAI
技術解説

順位改善を1語ずつ7日観察|小さなサイトは母数が先に尽きる

執筆:清水 諒(株式会社SAI 代表取締役)

順位改善を1語ずつ7日観察|小さなサイトは母数が先に尽きる

Key Takeaways

  • 順位改善は1語ずつ7日観察で回したが、小さなサイトは母数が先に尽きる。2026年9月11日から3週間で判定を出した語は7語・判定は7回で、うち4回は改修後の窓の表示が10件未満のため判定できなかった。サイト全体の検索クリックは28日(9月1日〜28日)で111件である。
  • 判定できなかった理由はSearch Consoleの仕組みにある。最新日は読む日の3日前で、匿名化されたクエリは表に出ない(当社ではクエリ表に載るクリックは合計の1〜2割)。平均掲載順位は複数ページの混合になり、改修後の窓の表示は3件・1件・1件・8件と並んだ。
  • 効いたように見えるのは指名語と代表名だけで、「清水諒」は7日窓で3.5位(改善前6.3〜6.5位)・「株式会社sai」は3.6位だった。ただし判定は10月3日で、「株式会社sai 渋谷」の1位は同名の別会社のまま入れ替わっていない。
  • 採用した判定ルールは5つ。7日窓で表示10件未満の語は判定を打ち切って監視のみにする・判定は改修日+10日に行い28日窓同士で比べる・観察中のページは別の語でも触らない・表示のあるページの改題は代表判断にする・評価は表示と平均順位ではなくページ群別のクリックで行う。
  • ループが向かないのは、表示が無い語・改題など代表判断の要る変更・スパムアップデートの展開中の3つ。2026年9月24日に始まったSeptember 2026 spam updateは10月1日時点で完了の記載が無く、観察中の語の判定は暫定として扱う。

Search Consoleを開いて改稿した記事の直近7日を見ると、表示3件で平均2.3位という行が出てきて手が止まります。順位改善の記事が書いているのは観察する日数と見る指標の名前までで、表示が10件に届かない語で何を判定してよいのかは空欄のままです。当社が2026年9月11日から回した判定の全件と、途中で変えた判定ルールと、1件だけ出た良い兆しの限界を並べます。

数値はすべて当社サイト1つのSearch Console(画面の読み取り・最新日は9月28日)と改善記録から取った3週間分です。順位は検索する人のログイン状態や地域で変わり、最新日の数字は暫定値として動きます。Googleのヘルプと検索セントラルの引用は2026年10月1日に閲覧したもので、9月24日に始まったスパムアップデートが展開中のため観察中の語の判定は暫定として扱います。

順位改善ループとは、1語に改善を1つ当てて観察し、Search Consoleの実測で判定を出す回し方である

順位改善ループとは、当社が2026年9月11日に決めた検索順位の改善手順です。1回に1語だけ選び、検索意図と上位ページとの差から改善を1つ当てます。改善後は7日観察し、Search Consoleの実測だけで判定を出します。順位計測ツールの推定値や自分の目で見た検索結果は参考にとどめ、判定の根拠にはしません。

1語ずつにしたのは原因を1つに保つためです。同じページに2つの改善を重ねると、順位が動いてもどちらが効いたのか分からなくなります。7日にしたのは当社の都合です。Googleは変更が検索結果に反映されるまで数時間から数か月かかるとし、変更が有益だったかの評価は数週間待ってから行うとしています。変更しても変化が出るとは限らないとも書いています(Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」/2026年10月1日閲覧)。数週間待つと月に1語か2語しか回せないので、まず7日で試して母数が足りるかを確かめることにしました。

判定の時期は途中で改修日+10日に変えました。理由は判定できなかった原因の節で書きます。判定の結果は、改善が見えた・未達・判定できず(母数不足)・判定待ちの4つに分けて記録します。

順位改善ループの見取り図。上段は左から右へ6つの箱を矢印でつないだ流れで、語を1つ選ぶ・検索意図と上位ページの差を見る・改善を1つ当てる・7日観察する(Search Consoleは最新日が3日遅れ)・改修日+10日に判定する・次の語へ、の順。判定の箱から下へ、改善が見えた・未達・判定できず(母数不足)・判定待ちの4つに分岐する。下段は2026年9月11日から10月1日までの3週間の判定の内訳の表で、改善が見えたが1位ではない1回・未達2回・判定できず(母数不足)4回・判定待ち3語。表の右に注記があり、判定できなかった4回は2語に2回ずつ試したもので語で数えると判定を出した語は7語・改修後の窓の表示は3件・1件・1件・8件・4件・4件・0件で10件を超えたのは1語だけと書かれている

図は上段にループの回し方を、下段に3週間の判定の内訳を置いたものです。判定は7回で、改善が見えたが1位ではない判定が1回・未達が2回・母数不足で判定できなかったものが4回です。観察中で判定待ちの語が3つあります。判定できなかった4回は2語に対して2回ずつ試したもので、語で数えると判定を出した語は7語になります。

3週間で出した判定は、改善が見えた回より判定できなかった回のほうが多かった

判定の全件を表にします。母数の列は判定に使った窓の表示回数です。表示とクリックは当社のSearch Consoleの画面を読んだ値で、順位は小数1桁の平均掲載順位です。9月3日から10日の改善はループを決める前に行ったものですが、判定はループに載せて同じ基準で出しました。

表は横にスクロールできます。

語 ページ 改善(適用日) 判定(判定日) 母数
株式会社sai 渋谷 /about titleに所在地を入れ、アクセス欄を駅からの距離に(9月11日) 改善が見えたが1位ではない(9月18日)。7日2.7→2.3位・28日3.6→3.1位 7日3表示
fde伴走開発とは /services/fde 定義文・答え型H2・FAQ(9月9〜10日) 未達(9月16日)。28日・7日とも表示0 0表示
レベニューシェアとは/レベニューシェア/システム開発 レベニューシェア /blog/revenue-share-guide 全面改稿(9月3日)・H2再構成(9月8日)・会計記事からの逆リンク(9月10日) 未達・横ばい(9月17日)。28日23.1位・27.3位・23.1位で20位台のまま 7日0・0・11表示
fde支援 /services/fde 体制と稼働の目安の節とFAQ(9月16日) 判定できず(9月23日・27日)。改修後8日で1表示・6.0位。監視のみへ 1表示
レベニューシェア 会計処理 /blog/revenue-share-accounting 仕訳の2行を示すh2(9月18日) 判定できず(9月27日・10月1日)。改修後10日で記事全体8表示・0クリック。監視のみへ 8表示
不動産 反響 獲得 ai /blog/real-estate-brokerage-ai-cases 反響の初動のh2(9月23日) 判定待ち(10月3日)。28日13表示・29.0位 28日13表示
清水諒 /about 代表プロフィール(9月23日) 判定待ち(10月3日)。中間値は7日11表示・3.5位・4クリック 7日11表示
新規事業 外注 /blog/new-business-outsourcing-guide どこまで任せられるかの節(9月24日) 判定待ち(10月4日)。28日14表示・18.4位 28日14表示
poc 進まない /blog/poc-graduation 未適用(改題は代表判断待ち) 分析のみ。記事は28日39表示・7.7位・0クリック 28日39表示(記事全体)
9月15日のリライト3本 /blog/ai-jinzai-ikusei ほか2本 全面リライト(9月15日) 母数不足(10月1日)。改修後13日で4・4・0表示 4・4・0表示

改善が見えた1回は「株式会社sai 渋谷」です。会社概要ページのtitleに所在地を入れ、アクセス欄を「徒歩圏」から駅からの距離と徒歩経路に書き換えました。7日窓の順位は2.7位から2.3位に、28日窓は3.6位から3.1位に動きました。ただし7日窓の表示は3件で、順位の差が0.4という数字は3回の表示の平均です。9月18日にログインしていないブラウザで検索すると1位は同名の別会社で、2位が当社の会社概要でした。

未達の2回はどちらも需要の読み違いでした。「fde伴走開発とは」は当社がサービス名として使っている語で、定義文と答え型のH2とFAQを足しても28日窓・7日窓とも表示が0件のままでした。検索されていない語に順位はつきません。「レベニューシェア」の3語は9月3日の全面改稿から9月10日の会計記事の逆リンクまで3手を打ち、28日窓の順位は23.1位・27.3位・23.1位で20位台から動きませんでした。上位は会計ソフト会社・シンクタンク・決済事業者・百科事典サイトで、定義を聞く語に小さなサイトが割り込む余地は小さいと判断して定義クエリを狙うのをやめました。

判定できなかった4回は「fde支援」と「レベニューシェア 会計処理」に2回ずつです。「fde支援」は9月16日にサービスページへ体制と稼働の目安の節を足しましたが、9月23日の時点で改修後4日の表示は1件でした。9月27日に8日分で見直しても1表示・6.0位のままで、監視のみに戻しました。サービスページ全体では9月10日に68表示の山が1日だけあり(AIモードの派生質問が集中した日)、「fde支援」自体はそれ以外の日は1日0〜1表示です。「レベニューシェア 会計処理」は9月18日に仕訳の形を示すh2を足し、9月27日は6日で記事全体1表示でした。10月1日に10日分で見直すと記事全体8表示・0クリック・6.0位で、28日窓の語の順位は4.2位と改修前と同じ値でした。10表示未満のため打ち切り、監視のみに切り替えました。

判定待ちの3語は9月23日と24日に改善したもので、7日分が揃う10月3日と4日に判定します。「清水諒」は改修前の6.3〜6.5位から7日窓で3.5位に動いていて、次の節で扱います。「不動産 反響 獲得 ai」は28日窓で13表示・29.0位ですが、この順位は削除した事例ページとの混合で記事単体は改善前6.4位でした。「新規事業 外注」は9月12日以降に表示が0になっていた語で、判定は順位ではなく表示が戻るかで見ます。

表の下2行はループの外にあります。「poc 進まない」の記事は28日窓で39表示・7.7位・0クリックで、1桁順位で表示されているのにクリックが無い状態です。原因は本文より検索結果に出るtitleが答えを見せていないことにあると分析しましたが、表示のあるページの改題は代表判断にしているため未適用です。9月15日に全面リライトした3本は、改修後13日で4表示・4表示・0表示でした。リライトの効果を測る母数がありません。当社が8月に出したプレスリリース配信とAI検索の引用の実測と同じで、効かなかった回も数字のまま載せます。

判定できなかったのは、Search Consoleの遅延と匿名化と平均の混合で短い窓に母数が残らないからである

判定できなかった原因は当社の手順の設計にありました。Search Consoleの数字の作られ方を4つに分けて確かめると、7日窓が小さなサイトに向かない理由がそのまま出てきます。

データは3日遅れで届き、日付は太平洋時間で切られる

Search Consoleのデータは通常2〜3日以内に利用できるようになり、日次データはカリフォルニア州の現地時間を基準にしています(Google Search Console ヘルプ「Search Console のデータについて」/2026年10月1日閲覧)。パフォーマンスレポートの日付も「24 時間表示を選択すると、データはお住まいの地域の現地時刻で表示されます。ローカル タイムゾーンはブラウザの設定に基づきます。その他のオプションでは、日付はすべて太平洋時間(PT)で表示されます」と説明されています(Google Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): ディメンションとデータのグループ化」/2026年10月1日閲覧)。

当社の実測でも読む日の最新日は3日前でした。10月1日に開いた画面の最新日は9月28日です。改修した日の日本時間の夕方までの分は前日の日付に入る計算になるので(当社換算)、改修日を窓の起点にすると改修前の数字が混ざります。この2つを合わせて、判定日を改修日+10日に動かしました。7日窓で判定する手順の最初の7日は、実際には4日分しか読めていなかったことになります。

匿名化されたクエリは表に出ず、合計にだけ含まれる

クエリの表には、まれなクエリが出ません。「パフォーマンス レポートの表では、ユーザーのプライバシーを保護するために、まれなクエリは省略されます」と書かれています(Google Search Console ヘルプ「Search Console のデータについて」/2026年10月1日閲覧)。匿名化されたクエリは表から除外されますが、グラフの合計には含まれます(Google Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): ディメンションとデータのグループ化」/2026年10月1日閲覧)。

当社のサイトでは9月27日のアクセス調査(8月28日〜9月24日の28日窓)で、合計96クリックのうちクエリの表に載ったのは18クリックでした。クエリ単位で見えるクリックは合計の1〜2割です。語で判定する限り残りの8〜9割は見えません。「レベニューシェア 会計処理」の判定で記事全体の表示を母数にしたのは、語の行が表に出ない日が続いたからです。語ではなくページで数えれば匿名化の影響を受けないので、判定の単位をページ群に移す理由がここにあります。

平均掲載順位は全クエリと複数ページの平均で、1ページの順位ではない

掲載順位は、検索結果に表示されたときの最上位の位置をすべてのクエリで平均した値です。Google検索の掲載順位のみが対象で、表示が無いクエリでは掲載順位がダッシュで出ます(Google Search Console ヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数のカウント方法」/2026年10月1日閲覧)。同じヘルプの計算例では、2位と3位で表示されたページの平均掲載順位は2.5になります。さらにパフォーマンスレポートの平均掲載順位は、グラフ内と表内で意味が異なり、グラフの合計と表の合計が一致しないことがあると注記されています(Google Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート」/2026年10月1日閲覧)。

当社で混合が出たのは「不動産 反響 獲得 ai」です。語の全体では22.9位でしたが、記事単体は6.4位でした。削除した事例ページが79.8位で同じ語に出ていて、平均が引き下げられていました。1語の順位を見るときは、ページでフィルタした値を改修前に控えておく必要があります。順位そのものも1つの要因で動くものではなく、Googleはランキングを多数の自動システムの組み合わせで決め、厳格なテストと評価により定期的に改善しているとしています(Google 検索セントラル「Google 検索ランキング システムのガイド」/2026年10月1日閲覧)。改善1つと順位の動き1つを結ぶ判定は、もともと母数が大きくても暫定です。

表示10件未満では、クリック率も順位も区間が広すぎて読めない

表示回数は検索結果に掲載されていればカウントされ、スクロールして見える位置になくても数えられます。同じクエリやセッションの中でリンクが画面外に出て戻った場合や、ページを離れて戻ってきた場合は複数回には数えません(Google Search Console ヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数のカウント方法」/2026年10月1日閲覧)。クリックはGoogle検索・Discover・Googleニュース以外のページへ移動させたものがすべて数えられ、戻って同じリンクを再クリックしても1回です(同ヘルプ/2026年10月1日閲覧)。

表示の数え方は厳密でも、数が少なければ割合は読めません。NIST(米国標準技術研究所)の統計ハンドブックの例では、20件を調べて4件が不良のとき不良率の点推定は0.20ですが、90%信頼区間は0.071から0.400です(NIST/SEMATECH「e-Handbook of Statistical Methods 7.2.4.1. Confidence intervals」/2026年10月1日閲覧)。上限は下限の約5.6倍です(当社計算)。割合の標準誤差(推定した割合のぶれの大きさ)は SEp = sqrt(pq/n)(p=割合・q=1−p・n=母数)で、npq が5以上なら高い精度、3以上なら実用上の精度とされています(San José State University「StatPrimer: Inference for a Proportion」/2026年10月1日閲覧)。表示10件でクリック1件なら npq は0.9で(当社計算)、実用上の精度にも届きません。

当社の改修後の窓の表示は3件・1件・1件・8件・4件・4件・0件と並び(窓は6〜13日で、後ろ5つは語ではなく記事全体の表示)、10件を超えたのは「清水諒」の7日窓11件だけでした。この母数で順位の0.4の差やクリック率を読むことはできません。最新の数日分は暫定値で数時間で変動することもあり(Google Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート」/2026年10月1日閲覧)、小さな数字はさらに動きます。長期の比較には別の注意もあります。Googleは2025年5月13日から2026年4月27日までのロギングエラーで表示回数が正確に報告されなかったとし、クリック数には影響が無かったとしています。2026年8月13日から17日の表示回数の減少は生成AIパフォーマンスレポートに限った記載です(Google Search Console ヘルプ「Search Console のデータ異常」/2026年10月1日閲覧)。期をまたいで比べるなら、表示よりクリックのほうが安全です。遅延・母数・指標の性質・面の違いの4点は、AI検索の引用を測る5つの面で書いた読み違えと同じ構造です。

効いたように見えるのは指名語と代表名の順位だけで、1位の同名他社は入れ替わっていない

3週間で唯一上向きに見えるのは、代表名と社名の指名検索です。9月23日に会社概要ページへ代表プロフィール(経歴・AIとの関わり・得意領域)を足し、Personの構造化データにも説明を入れました。「清水諒」は改修前に6.3〜6.5位でしたが、7日窓(9月22日〜28日)では11表示・3.5位・4クリックです。28日窓は31表示・5.3位・4クリックなので、28日分のクリック4件はすべて直近7日に入っています。「株式会社sai」は7日窓で129表示・9クリック・3.6位、28日窓で368表示・13クリック・5.0位でした。9月27日のアクセス調査で使った8月28日から9月24日の窓では294表示・7クリック・5.5位だったので、こちらも順位は上向きです。

ただし「効いたように見える」までです。限界は3つあります。1つ目は窓の位置で、7日窓の起点は改修日の前日です。太平洋時間の切り方を含めると改修前の数字が混ざっており、判定は7日分が揃う10月3日に持ち越しています。2つ目は母数で、11表示は当社の判定基準の10件をかろうじて超えた数です。4クリックが続くかは次の7日を見ないと分かりません。3つ目は時期で、9月24日からGoogleのスパムアップデートが展開中です。指名語の順位が上がった時期と重なるので、代表プロフィールの効果なのか検索全体の揺れなのかを切り分けられません。

同名の別会社との関係も変わっていません。「株式会社sai 渋谷」は9月11日の改善の後に7日窓2.3位・28日窓3.1位まで動きましたが、9月18日に非ログインのブラウザで見た1位は同名の別会社でした。9月1日から28日の28日窓では16表示・2.2位・0クリックです。2位にいてもクリックが0なのは、探している人の多くが1位の会社を探しているからだと見ています。会社概要の中身を厚くする手はここで打ち止めにし、次に触るならGoogleビジネスプロフィールや組織の構造化データの所在地表現など別の経路を使います。社名で探されたときに1位にいることは、問い合わせの導線として記事の順位より効くと当社は見ています。だからこそ1語の7日窓ではなく、指名語のクリックを28日で追う形に変えました。

小さなサイトの判定ルールは、窓を28日に延ばしページ群のクリックで見て表示と平均順位を目標から外す

9月27日と10月1日の判定で決めた運用ルールは5つです。いずれも当社の実測から出したもので、Googleの公式ドキュメントで裏付けが取れるものには出典を添えます。

7日窓で表示10件未満の語は判定を打ち切り、監視のみにする

表示が10件に届かない語に改善を当て直しても、次の7日も判定できません。「fde支援」と「レベニューシェア 会計処理」はこのルールで監視に戻しました。語の需要が小さいと分かったことが収穫で、改善を重ねるほど原因が増えて判定が遠のきます。監視のみの語は、7日窓で20表示以上が出たときに初めて次の改善を検討します。

判定は改修日+10日に行い、比較は28日窓同士で行う

3日の遅延と太平洋時間の切り方を織り込むと、改修後7日分が揃うのは改修日+10日です。その日に見るのは安全確認で、順位が崩れていないか・検索結果に意図した見出しが出ているかを見ます。効果の判定は改修後28日と改修前28日を同じ長さで比べます。当社の検索クリックは28日で111件・1日平均4件で、週ごとの±5クリックは誤差として扱います。Googleはコアアップデートについて、順位の低下が小さい場合は抜本的な対策を講じる必要はなく、大きい場合に詳細な評価を行うよう書いています(Google 検索セントラル「Google 検索のコア アップデートとウェブサイト」/2026年10月1日閲覧)。小さな動きに手を出さない考え方は、日々の判定にも当てはめています。

観察中の語のページは別の語でも触らず、ページを共有する語は同時に観察する

「fde支援」の改善案は9月14日に用意できていましたが、同じページが「fde伴走開発とは」の観察中だったため9月16日の判定後まで待ちました。1ページに2つの変更が重なると原因が分かれなくなるからです。逆に会社概要ページのように複数の語が同じページに乗る場合は、代表プロフィールの変更で「株式会社sai 渋谷」や「sai 東京」も同時に動く前提で観察します。

表示のあるページのtitleとdescriptionの変更は代表判断にする

検索結果に出ているページの改題は、順位とクリック率とAI検索の引用を同時に動かします。当社ではtitleがH1とog:titleと構造化データのheadlineに連動する実装なので、1か所の変更が4か所に出ます。「poc 進まない」のように1桁順位で表示があるのにクリックが0のページは、本文ではなくtitleに答えが見えていないことが多く、改題の案を代表に出して回答を待ちます。改題の前には変更前の28日実測を記録しておきます。

評価は表示と平均順位ではなく、ページ群別のクリックで行う

表示は社名検索とAI検索の面で増え、平均順位は匿名化と複数ページの混合で動きます。どちらも目標にすると、本文を変えていないのに数字だけが上下します。当社が9月27日のアクセス調査で決めた判定指標は、Search Consoleの週次クリック・GA4の検索経由セッション・ページ群別のクリック(指名ナビ・記事・AI面)の3本です。順位改善ループの判定もこの3本に合わせ、28日のクリックが増えたページ群を見て次の語を選びます。表示や順位は、クリックが動かない理由を探すときの補助線に下げました。

順位改善ループが向かないのは、表示のない語・代表判断の要る改題・アップデート展開中の3つである

ループを3週間回して、道具として向かない場面が3つ見えました。

1つ目は表示のない語です。「fde伴走開発とは」は当社が付けたサービス名で、検索する人がまだいません。表示が0の語に改善を当てても判定の母数は生まれないので、先に表示のある語(この場合は「fde支援」)へ主戦場を移すほうが早いです。Googleは、検索結果の一番上に出すことは誰にも約束できないとし、SEO業者が最初のページに出ると言い切る場合は他の業者を探すよう勧めています(Google 検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」/2026年10月1日閲覧)。検索されていない語を1位にする方法は、当社にもありません。

2つ目は代表判断の要る改題です。表示のあるページのtitle変更は会社の見せ方そのものなので、ループの担当者が7日単位で回せる変更ではありません。「poc 進まない」は9月27日に分析を終えてから案を出して止まっています。改題はループの外で判断し、決まったらループに載せて28日で判定します。構造化データの追加も同じで、Googleは構造化データを設定しても表示されるとは限らないとし、表示されない理由にページの主要な内容を表していないことやユーザーに見えないコンテンツを挙げています(Google 検索セントラル「構造化データに関する一般的なガイドライン」/2026年10月1日閲覧)。構造化データで順位を動かす判定はせず、本文と一致しているかを監査の手順で別に確かめます。

3つ目はアップデートの展開中です。September 2026 spam updateはGoogleのステータスダッシュボードで2026年9月24日16時15分(協定世界時)に開始が記録され、10月1日時点で終了の記載がありません(Google Search Status Dashboard「Ranking」履歴/2026年10月1日閲覧)。同じ履歴では8月のスパムアップデートは2日16時間で完了していて、今回はそれより長く続いています。コアアップデートについてGoogleは年に数回行うとし、完了後1週間以上待ってから分析するよう書いています。比較はロールアウト開始前の1週間と現在の週で行います(Google 検索セントラル「Google 検索のコア アップデートとウェブサイト」/2026年10月1日閲覧)。順位の低下が悪いこととは限らないとして、レストランの比喩で説明している文書です。当社は観察中の3語の判定を展開完了まで暫定にし、完了の1週間後に確定します。

順位改善ループについてよくある質問

Q. 7日で判定できないなら、何日待てばよいですか?

当社は改修日+10日に安全確認をし、28日窓同士で判定しています。Googleは変更の反映に数時間から数か月かかるとし、評価は数週間待ってからとしています(Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」/2026年10月1日閲覧)。コアアップデートの影響を見るときは完了後1週間以上です(Google 検索セントラル「Google 検索のコア アップデートとウェブサイト」/2026年10月1日閲覧)。日数を延ばしても表示が10件に届かない語は、待つ日数の問題ではなく需要の問題です。改善した対策が数か月経っても効かない場合は次のコアアップデートまで待つ必要があるかもしれないとGoogleは書いており、ユーザーの期待とオープンウェブは常に変化するとしています(同文書/2026年10月1日閲覧)。

Q. 平均順位が上がったのにクリックが増えないのはなぜですか?

平均掲載順位は最上位の位置をすべてのクエリで平均した値で、クリックの出ない語や別ページの表示が混ざります(Google Search Console ヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数のカウント方法」/2026年10月1日閲覧)。当社では「poc 進まない」の記事が28日窓で39表示・7.7位・0クリックでした。1桁順位で表示されているのにクリックが無いときは、順位より検索結果に出るtitleとdescriptionが答えを見せていないことを疑います。表示だけが増える場合は社名検索とAI検索の面で増えていることが多く、クリックの判定はページ群で見ます。

Q. 改稿を重ねてはいけないのですか?

重ねること自体は問題ではなく、判定ができなくなることが問題です。当社の「レベニューシェア」の記事は9月3日から17日に順位改善の3手と関連記事の差し替えで4回改稿し、どの手が効いたか分からないまま20位台で止まりました。その後は最低4週間編集を止めています。インデックス登録にも時間がかかります。URL検査ツールのヘルプは「通常、インデックス登録は 1 日程度ですみますが、長くかかる場合もあります」と「インデックス登録には 1~2 週間程度かかります」の両方を書いています。リクエストを送ってもページがインデックスに表示されるとは限りません(Google Search Console ヘルプ「URL 検査ツール」/2026年10月1日閲覧)。クロールには数日から数週間かかり、再クロールを何度もリクエストしても早くはなりません(Google 検索セントラル「Google に URL の再クロールをリクエストする」/2026年10月1日閲覧)。改稿の間隔は最低でもこの反映時間より長く取ります。

Q. AIモードの派生質問はどう扱えばよいですか?

7日窓の判定には入れず、別の面として数えます。当社のサービスページは9月10日に1日で68表示の山がありましたが、中身はAIモードの派生質問4件が同じ日に集中したものでした。この派生質問は9月14日から20日の7日窓からは消えています。Search Consoleの生成AI機能レポートでは、9月23日の読み取りで同じページが28日で106表示・7日で9表示でした。派生質問は見出しが質問文の答えを持っていると拾われますが、クリックにはほとんどなりません。順位改善ループの母数に混ぜると山の日だけ判定が狂うので、AI検索の引用の測り方で書いた面の違いとして分けて記録しています。

SAIの視点:順位より先に、判定できる母数があるかを確かめる

3週間で分かったのは、手順を精密にするほど小さなサイトでは判定の回数が減るということです。1語に1つの改善を当てて7日待つ設計は原因を切り分ける点で正しく、その正しさのまま表示3件という母数に突き当たりました。順位改善の方法を学ぶ前に、自分のサイトの7日窓に何件の表示があるかを確かめるほうが先です。

株式会社SAIのキャラクターが、順位のグラフが映ったモニターの前で表示回数の少なさを指差して説明しているイラスト

顧客サイトで同じ仕組みを組むときも、最初に決めるのは語ではなく判定の単位です。AI導入支援で検索流入の測定を設計するときは、28日のクリックをページ群で記録する器を先に作り、改善の日付と判定の日付を同じ台帳に残します。順位計測ツールの推定順位を目標にすることはしません。判定できない改善を重ねるより、判定できる1語を28日待つほうが次の一手が決まります。

最初に確かめるのは、Search Consoleの28日のクリック数と、改善したい語が7日で何回表示されているかの2つです。この2つの数字と対象ページのURLがあれば、7日窓で判定できる語なのか28日窓に延ばすべきかを最初の相談で一緒に見ます。ご相談はこちら。

出典と確認日

Googleのヘルプと検索セントラルは、いずれも2026年10月1日閲覧。当社の数値はSearch Consoleの画面読み取り(最新日2026年9月28日)と改善記録(改善日・判定日・実測値)から取り、順位は小数1桁の平均掲載順位。