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株式会社SAI
技術解説

Claude Codeの企業利用|契約の種類とデータの扱いで判断する

執筆:清水 諒(株式会社SAI 代表取締役)

Claude Codeの企業利用|契約の種類とデータの扱いで判断する

Key Takeaways

  • Claude Codeの企業利用は契約の種類とデータの扱いで判断するもので、個人向けと会社向けでは学習への利用・保持期間・管理者が見られる範囲を定める文書が分かれている。
  • 契約の種類で変わるのは管理者が設定できる範囲と利用の記録で、公式ドキュメントはClaude for Teamsを管理ツール・SSO・サーバー管理設定を含む小規模チーム向けとしClaude for Enterpriseはドメインキャプチャ・ロールベース権限・コンプライアンスAPIを加えると区別している(2026年10月4日閲覧)。
  • データの扱いで確かめるのは入力が学習に使われるか・どこまで保持されるか・誰が見られるかの3点で、2026年10月4日時点の公式の記載では商用条件で送られたコードやプロンプトは学習に使われず個人向けは設定次第で使われる。
  • 当社の場合は代表一人がClaude Codeを動かす運用で、入れない情報の種類を指示ファイルに書き2026年9月27日に数えた権限設定は許可78件・拒否0件・確認0件で、本番反映は9月24日から26日の3回とも既定の仕組みが止めた。
  • 向かないのは入力する文書の線引きが決まっていない会社と止める人がいない会社で、判断の記録は確認日つきで残し公式の記述が更新されたら読み直す。

稟議書の契約形態の欄に、いま使っている個人向けの契約をそのまま書いてよいか。情シスの担当者が法務に聞くと、答えが割れます。割れる原因は、学習への利用・保持期間・管理者が見られる範囲を定める文書が個人向けと会社向けで分かれていることです。公式ドキュメントと規約の確認日つきの記述を契約の種類とデータの扱いの2軸に並べ、当社が一人運用で決めた入れない情報と権限の記録を添えます。

外部の記述はAnthropicの公式ドキュメント・規約・プライバシーセンター・ヘルプセンターを2026年10月4日に読んだ範囲に限り、規約とデータ取扱いのページは同日時点の記載をそのまま書いて解釈を足しません。契約や規約の適用は自社の契約書で変わるため、判断の前に法務や専門家へ確認してください。当社の記録は代表一人がウェブサイトの運用にClaude Codeを使っている自社1件の運用記録で、複数人で使う管理機能は使っておらず導入の実績ではありません。

Claude Codeの企業利用とは、会社の契約の下で複数人が業務に使う形で、個人契約とは判断軸が変わる

Claude Codeの企業利用とは、会社が結んだ契約の下で複数人が業務にClaude Codeを使う形のことです。個人が自分のアカウントで使う場合と違い、判断するのは機能の良し悪しではなく契約の種類とデータの扱いの2つになります。Claude Codeそのものは、コードベースを読みファイルを編集しコマンドを実行して開発ツールと連携するエージェント型のコーディングツールで、ターミナル・IDE・デスクトップアプリ・ブラウザで使えると公式に定義されています(Anthropic(Claude Code Docs)「Overview」/2026年10月4日閲覧)。開発以外の使いどころは非エンジニアの会社での使いどころと始め方に書いたので、この記事は会社として使う判断に絞ります。

Claude Codeの企業利用の判断の見取り図。左に契約の種類の3枠が縦に並び、上から個人向け(Pro・Max。個人のclaude.aiアカウント)・会社向け(Team・Enterprise。管理者が招待したアカウントで、管理設定を配れる)・API・クラウド経由(Anthropic Console・Amazon Bedrock・Google Cloud's Agent Platform・Microsoft Foundry。契約と請求とログがクラウド側)。右にデータの扱いで確かめる3点が縦に並び、学習に使われるか(個人向けは設定次第・会社向けは既定で使わない)・どこまで保持されるか(個人向けは許可の有無で変わる・会社向けは標準の期間と組織の設定)・誰が見られるか(サーバー側・端末側・管理者側)。左の3枠から右の3点へ矢印が向かい、契約の種類ごとに3点の答えが変わることを示す。下に当社の決めごとの帯があり、入れない情報の種類を決める・止めたい操作は権限で止める・確認日を残すの3つ。帯の右端に、公式の記載は2026年10月4日時点という注記がある

図は左に契約の種類の3枠、右にデータの扱いで確かめる3点、下に当社の決めごとの帯を置いたものです。左の3枠は個人向け・会社向け(Team・Enterprise)・API・クラウド経由で、右の3点は学習に使われるか・どこまで保持されるか・誰が見られるかです。下の帯の入れない情報の種類を決める・止めたい操作は権限で止める・確認日を残すは、契約の種類がどれでも会社の側で決める部分です。

契約の種類を最初に置くのは、ログインできるアカウントの種類がそのまま契約の種類だからです。公式の認証ページはClaude Codeにログインできるアカウントを、Claude ProとMax(個人のclaude.aiアカウント)・Claude for TeamsとEnterprise(管理者が招待したclaude.aiアカウント)・Anthropic Console(認証ページの表記はClaude Console)・クラウドプロバイダ(Amazon Bedrock・Google Cloud's Agent Platform・Microsoft Foundry)・自社運用のCloud gateway(企業SSO)の5種類に分けています(Anthropic(Claude Code Docs)「Authentication」/2026年10月4日閲覧)。この記事では前の2つを個人向けと会社向け、後の3つをAPI・クラウド経由とまとめて呼びます。

データの扱いを別の軸にするのは、適用される文書が契約の種類で分かれるからです。AnthropicのPrivacy Policy(2026年9月10日発効)は冒頭で、法人向け提供(例としてEnterpriseアカウント)の顧客に代わって処理するコンテンツには適用されず、それらは顧客契約が規律すると明記しています(Anthropic「Privacy Policy」/2026年10月4日時点の記載)。同じ「学習に使われるか」という問いでも、個人向けはプライバシーポリシーを読み会社向けは商用契約を読むことになります。

契約の種類で変わるのは、管理者が設定できる範囲と利用の記録である

契約の種類で変わるのは、管理者が設定できる範囲と利用の記録です。モデルの能力は同じでも、誰が設定を配り誰が記録を見られるかが契約ごとに違います。以下は公式ページの記述で、当社に複数人の管理機能を動かした記録はありません。

個人向けのProとMaxは個人のclaude.aiアカウントでログインする形で、会社の管理者が設定を配る仕組みの外にあります。公式の認証ページは、管理者が管理設定(managed settings)で開発者のclaude.aiログインを特定の組織に属するものに限定でき、ログイン方法も指定できると記しています。指定した組織以外のclaude.aiログインはエラーになると記されています(Anthropic(Claude Code Docs)「Authentication」/2026年10月4日閲覧)。当社はこの仕組みを、個人契約のアカウントで会社の端末からログインする状態を防ぐものと読みました。配るのは会社側の作業で、配らなければ限定は働きません。

会社向けのTeamとEnterpriseの違いは管理機能の範囲です。公式ドキュメントはClaude for Teamsを、セルフサービスの契約でコラボレーション機能・管理ツール・SSO・請求管理・組織全体向けのサーバー管理設定を含み小規模チーム向けとしています。Claude for Enterpriseはそれに加えてドメインキャプチャ・ロールベース権限・コンプライアンスAPIを備え、セキュリティとコンプライアンス要件のある大きな組織向けと区別されています(Anthropic(Claude Code Docs)「Authentication」/2026年10月4日閲覧)。Team planのヘルプ記事は含まれる機能として、管理ツールと請求管理・SSOとドメインキャプチャ・JITプロビジョニング・ロールベースの権限・Claude Codeへのアクセスを列挙しています(Anthropic(Claude Help Center)「What is the Team plan?」/2026年10月4日閲覧)。ドメインキャプチャの区分はページによって書き方が違うので、どの機能がどの契約に含まれるかは契約前に最新のページで確かめます。

Enterprise planのヘルプ記事は、Teamの全機能に加えて監査ログ(ユーザー操作・システムイベント・データアクセスの記録)・SCIM・カスタムのデータ保持期間の設定・Compliance API(活動ログ・チャット履歴・ファイル内容をユーザーと期間で絞ってプログラムから取得)・Analytics API・顧客管理の暗号鍵・米国内に限定した推論が含まれるとしています(Anthropic(Claude Help Center)「What is the Enterprise plan?」/2026年10月4日閲覧)。利用の記録という軸では、監査ログとCompliance APIがEnterpriseの側にあります。

管理者が設定できる範囲は、設定の優先順位で決まります。公式の設定ページは優先順位を、管理設定(組織が配布)・コマンドライン引数・プロジェクトローカル設定・共有プロジェクト設定・ユーザー設定の5段としています。最上位の管理設定は組織が管理設定ファイル・MDM(端末管理)ポリシー・claude.aiコンソールのサーバー管理設定のいずれかで配布し、一部のセキュリティ上の例外を除き利用者が自分で設定した値では上書きできないと記されています。例外に当たる少数のキーでは、より厳しい値が下位の設定から効くとも記されています(Anthropic(Claude Code Docs)「Settings files and precedence」/2026年10月4日閲覧)。組織向けの導入ページも、セキュリティチームが管理権限(managed permissions)で設定した許可する操作と許可しない操作はローカルの設定で上書きできないと記しています(Anthropic(Claude Code Docs)「Enterprise deployment overview」/2026年10月4日閲覧)。会社向けの契約で変わるのは、この最上位の段を会社が持てることです。

API・クラウド経由は、契約と請求とログがクラウド事業者側に乗る形です。公式の導入ページの比較表は確認日時点で6つの選択肢を並べ、認証の行と企業向け機能の行は次の表のとおりです(Anthropic(Claude Code Docs)「Enterprise deployment overview」/2026年10月4日閲覧)。

表は横にスクロールできます。

契約の種類 認証(公式の比較表) 企業向け機能(公式の比較表)
個人向け(Pro・Max) 比較表に列がない 比較表に列がない
会社向け(Team・Enterprise) claude.aiのSSOまたはメール チーム管理・SSO・利用状況の監視
Anthropic Console APIキー、またはAPIキーなしのConsoleサインイン なし
Amazon Bedrock APIキーまたはAWS資格情報 IAMポリシー・CloudTrail
Claude Platform on AWS APIキーまたはAWS資格情報 IAMポリシー・CloudTrail
Google Cloud's Agent Platform(旧Vertex AI) GCP資格情報 IAMロール・Cloud Audit Logs
Microsoft Foundry APIキーまたはMicrosoft Entra ID RBACポリシー・Azure Monitor

Amazon Bedrock経由の前提は、Bedrockが有効なAWSアカウント・利用したいClaudeモデルへのアクセス・適切なIAM権限で、初回のモデル利用前にユースケース申請をAWSアカウントごとに1回提出する手順も示されています。認証にはAWS SDKの既定の資格情報チェーンを使うと記されています(Anthropic(Claude Code Docs)「Claude Code on Amazon Bedrock」/2026年10月4日閲覧)。Google Cloud経由の前提は課金が有効なGCPアカウント・Agent Platform APIを有効にしたプロジェクト・Model Gardenでのモデルアクセス申請・利用リージョンのクォータです(Anthropic(Claude Code Docs)「Claude Code on Google Cloud's Agent Platform」/2026年10月4日閲覧)。どちらも契約の相手がクラウド事業者になり、利用の記録はそのクラウドの監査ログの側に置かれます。

データの扱いで確かめるのは、入力が学習に使われるか・どこまで保持されるか・誰が見られるかである

データの扱いで確かめるのは、入力が学習に使われるか・どこまで保持されるか・誰が見られるかの3点です。3点とも契約の種類で答えが分かれ、公式の記載は更新されるため以下はいずれも2026年10月4日時点の記載です。自社の契約への当てはめは法務や専門家に確認してください。

学習に使われるかは、個人向けと会社向けで記載が分かれている

個人向けのFree・Pro・Maxでは、利用者が将来のClaudeモデル改善にデータを使うことを許可する設定をオンにしている場合、Free・Pro・Maxアカウントのデータで新しいモデルを学習させるとされています。これらのアカウントからClaude Codeを使う場合も含まれると明記されています。会社向けのTeam・Enterprise・API・サードパーティ基盤・Claude Govでは、商用条件の下でClaude Codeに送られたコードやプロンプトをAnthropicは生成モデルの学習に使わないとされ、例外は顧客がモデル改善のためにデータ提供を選んだ場合(Developer Partner Programなど)のみです(Anthropic(Claude Code Docs)「Data usage」/2026年10月4日時点の記載)。

契約文書の側も同じ向きです。Commercial Terms of Service(2025年6月17日発効)のB. Customer Content条は、顧客はInputsの権利を保持しOutputsを所有し、AnthropicはServicesからのCustomer Contentでモデルを学習させてはならないと定めています(Anthropic「Commercial Terms of Service」/2026年10月4日時点の記載)。プライバシーセンターの商用顧客向け記事は、Claude for Work・Anthropic API・Claude Govなどの商用製品の入力と出力は既定ではモデル学習に使わないとしています。例外は利用者がフィードバック(高評価・低評価ボタン等)を明示的に送った場合などで、TeamとEnterpriseのPrimary OwnerとOwnerは組織設定の「Rate chats」でメンバーのフィードバック送信を無効化できると記されています(Anthropic(Privacy Center/Commercial Customers)「Is my data used for model training?」/2026年10月4日時点の記載)。

見落としやすいのは、会社向けの記載にも「既定では」と例外が書かれている点です。フィードバックの送信は利用者の操作で起きるので、契約を選んだあとに組織設定を誰が持つかまでが確認の範囲です。

どこまで保持されるかは、会社向けでも標準の期間があり組織の設定で動く

個人向けのFree・Pro・Maxでは、モデル改善へのデータ利用を許可している利用者は5年、許可していない利用者は30日の保持期間とされています。プライバシー設定はclaude.aiの設定画面でいつでも変更できると記されています。会社向けのTeam・Enterprise・APIでは保持期間は標準で30日です。ゼロデータ保持(ZDR)はClaude for Enterprise上のClaude Codeで要件を満たすアカウントに提供され、標準のEnterpriseプランには含まれず、アカウント担当が適格性を確認したうえで組織単位で有効化されるとされています(Anthropic(Claude Code Docs)「Data usage」/2026年10月4日時点の記載)。前の節に引いたEnterpriseのカスタムのデータ保持期間の設定は、この軸に当たる管理機能です。

保持は会社向けにしたから短くなるものではなく、個人向けで学習を許可していない場合と会社向けの標準は同じ30日という記載です。違いは、保持期間を組織の設定で動かせる記載とZDRの確認事項が会社向けの側にある点です。

誰が見られるかは、サーバー側・端末側・管理者側に分けて読む

誰が見られるかは、サーバー側・端末側・管理者側の3か所に分けて読みます。サーバー側は暗号化の記載です。Claude Codeはローカルで動き、モデルとやり取りするためにプロンプトと出力をTLS 1.2以上で暗号化して送ります。保存時の暗号化はモデル提供元によって異なります。公式の表ではAnthropic APIはインフラ層のディスク暗号化(AES-256)、Amazon BedrockはAWS管理鍵(AWS KMSで顧客管理鍵も可)、Google Cloud's Agent PlatformはGoogle管理鍵(CMEK可)と整理されています。Microsoft Foundryはデプロイのホスティング形態によって異なるとされています(Anthropic(Claude Code Docs)「Data usage」/2026年10月4日時点の記載)。

端末側は契約の種類に関わらず同じです。Claude Codeのクライアントはセッションの再開のために、セッションの記録(transcript)を利用者の端末上に平文で既定30日保存し、保存期間は設定で変更できるとされています(Anthropic(Claude Code Docs)「Data usage」/2026年10月4日時点の記載)。契約を会社向けにしても端末に残る記録は端末管理の範囲で、会社の端末の決めごとで決まります。

管理者側は、Enterpriseの監査ログとCompliance APIが当たります。Compliance APIは活動ログ・チャット履歴・ファイル内容をユーザーと期間で絞ってプログラムから取得するものと説明されており、管理者が利用者のやり取りを見られる契約だということです(Anthropic(Claude Help Center)「What is the Enterprise plan?」/2026年10月4日閲覧)。見る権限を誰に持たせ利用者にどう知らせるかは、社内規則の側で決める事柄です。

第三者の確認が要るときは、Anthropicが公表しているコンプライアンス資格を参照します。HIPAA対応構成(BAA可)・ISO 27001:2022・ISO/IEC 42001:2023・SOC 2 Type IとType IIの4つで、文書の写しはTrust Portalで請求できるとされています(Anthropic(Privacy Center/Commercial Customers)「What certifications has Anthropic obtained?」/2026年10月4日時点の記載)。資格の一覧は判断の材料で、入れる文書の線引きを代わりに決めるものではありません。

当社が社内規則で決めたのは、入れない情報の種類と、止めたい操作を権限で止めることである

当社が社内規則で決めたのは、入れない情報の種類と、止めたい操作を権限で止めることの2つです。当社の運用は代表一人がウェブサイトの運用にClaude Codeを対話で使う形で、複数人の管理機能は使っていません。契約の種類の軸は契約を確かめれば終わり、残ったのがこの2つでした。

入れない情報の種類は、鍵(パスワードやAPIキーなどの認証情報)・顧客名・未公開の案件条件の3つに絞り、文書とコードを置くリポジトリの指示ファイルに書いています。個別の文言はこの記事には載せません。種類で決めるのは文書ごとに判断すると線がぶれるからで、社内ナレッジの生成AI活用の記事に書いた線引きと同じものです。線引きの作り方は生成AIの社内利用ルールに書きました。

指示ファイルに書いた禁止は、Claude Codeにとって読ませる文脈であって操作を止める設定ではありません。社内ナレッジの記事で公式の記述を引いたとおりで、止めたい操作は権限の設定で止めます。

権限で止める根拠は、公式の2つの記述です。権限モード(permission mode)はセッション中にClaudeが確認なしに実行できる操作の範囲を決める設定で、一覧表にはdefault(読み取りのみ)・acceptEdits・plan・auto・dontAsk・bypassPermissionsの6モードがあり、defaultはすべての操作を自分で確認する・機密性の高い作業向けと記されています。権限モードは土台で、その上に許可(allow)・拒否(deny)・確認(ask)のルールを重ねます。拒否ルールはbypassPermissionsを含むすべてのモードで効くと明記されています(Anthropic(Claude Code Docs)「Choose a permission mode」/2026年10月4日閲覧)。この記述が、止めたい操作を権限で止めるという決めごとの根拠です。

権限ルールで書けない条件はフック(hooks)で止めます。フックは利用者が定義したシェルコマンド・HTTPエンドポイント・MCPツール呼び出し・LLMプロンプト・サブエージェントを、Claude Codeのライフサイクルの決まった時点で自動実行する仕組みです。イベント表ではPreToolUseはツール呼び出しの実行前に発火し、ブロックできると記されています(Anthropic(Claude Code Docs)「Hooks reference」/2026年10月4日閲覧)。

当社の権限設定の実測は権限設計の記事に書いたもので、2026年9月27日に数えると許可(allow)78件・拒否(deny)0件・確認(ask)0件でした。2026年6月3日のサイト構築時の9件から承認のたびに増え、一度も棚卸ししていませんでした。本番反映は9月24日・25日・26日の3回とも既定の仕組みが止め、代表が9月26日と27日に自分で実行しています。止める線を先に引いたのではなく既定に助けられた記録で、拒否と確認が0件のままという弱い点は残っています。個別の項目は載せません。

人が見る場所は、公開・送信・改題・支払いの直前です。Claude Codeの業務効率化の記事で任せた作業と人に残した判断を表にしたとき、人が見る場所は公開・送信・改題・支払いの直前の4か所と数えられました。この4か所は契約の種類がどれでも会社の側で決めます。

導入の順番は、一人が業務で使い指示ファイルと権限を決めてから複数人へ広げる形になる

導入の順番は、一人が業務で使う・指示ファイルと権限を決める・複数人へ広げるの3段です。当社がたどったのは前の2段で、3段目は公式の管理機能の説明に委ねます。

最初の段は、業務を分かる一人が毎週ある作業を一つ選んで使うことです(選び方はClaude Codeの業務効率化の記事)。この段で契約の種類を確かめます。その一人のアカウントが個人向けなら学習と保持の記載は個人向けの側が適用されるので、会社の文書を入れる前に会社向けの契約へ切り替えるか入れる文書を公開済みのものに限ります。

2段目は、入れない情報の種類を指示ファイルに書き、止めたい操作を拒否と確認のルールに書くことです。機密性の高い作業はdefaultモードで一つずつ確認する使い方が公式の一覧表に書かれており、作業の種類でモードを選びます(Anthropic(Claude Code Docs)「Choose a permission mode」/2026年10月4日閲覧)。当社はこの段で許可だけが増えて拒否と確認を書かずに進んだので、ここで拒否と確認を先に書くことを勧めます。

3段目は複数人への展開で、ここから会社向けの契約の管理機能が要ります。前の節に引いた管理設定の配布とログインの限定がこの段の道具で、一人の段で決めた指示ファイルと拒否・確認のルールを管理設定として配る形です。当社はこの段を経験しておらず、配り方と運用の記録は持っていません。

向かないのは、入力する文書の線引きが決まっていない会社と、止める人がいない会社である

向かないのは、入力する文書の線引きが決まっていない会社と、止める人がいない会社です。契約を会社向けにしても、この2つは契約では埋まりません。

線引きが決まっていないと、学習と保持の記載を読んでも判断に落ちません。会社向けの記載は既定では学習に使わないというものですが、前の節に引いたとおりフィードバックの送信という例外は利用者の操作で起き、端末には記録が残ります(Anthropic(Claude Code Docs)「Data usage」/2026年10月4日時点の記載)。どの文書を入れてよいかが決まっていなければ、例外と端末側の記録を誰が気にすべきかも決まりません(線引きの作り方は生成AIの社内利用ルール)。

止める人がいないと、権限設定は許可の件数だけが増えます。当社の78件は承認のたびに増えた記録で、止める操作を先に決めていなかった結果です(権限設計の記事)。管理設定を配れる契約にしても、何を拒否に書くかを決める人がいなければ配るものがありません。止める人を役職名で決めてから契約を選ぶのが順番です。

判断の記録は確認日つきで残し、公式の記述が更新されたら読み直す

判断の記録は確認日つきで残し、公式の記述が更新されたら読み直します。この記事で引いた文書は、どれも日付を持って更新されているからです。Privacy Policyの発効日は2026年9月10日で、Commercial Terms of Serviceの発効日は2025年6月17日です(Anthropic「Privacy Policy」・Anthropic「Commercial Terms of Service」/いずれも2026年10月4日時点の記載)。Google Cloud経由の公式ページは旧称がVertex AIと明記され、ログインプロンプトの表示名は今もGoogle Vertex AIのままとされています(Anthropic(Claude Code Docs)「Claude Code on Google Cloud's Agent Platform」/2026年10月4日閲覧)。

記録は1枚にまとめます。欄は次の表のとおりで、数値ではなく記載の引き写しと確認日を置きます。

欄 書くこと
契約の種類 個人向け・会社向け(Team・Enterprise)・API・クラウド経由のどれか
学習に使われるか 確認したページの記載をそのまま写す
どこまで保持されるか 保持期間の記載と、設定で変えられるかの記載
誰が見られるか サーバー側・端末側・管理者側の記載
入れない情報の種類 個別の文書名ではなく種類で書く
止める操作 拒否と確認のルールの件数と、止める人の役職名
確認日と確認したページ 読んだ日付とページ名

当社の記事はどれも末尾に出典と確認日の節を置き、権限設定の件数も数えた日付つきで残しました。判断の記録を同じ形で持てば、公式の記述が変わった日に読み直す場所が1か所で済みます。

Claude Codeの企業利用についてよくある質問

Q. 個人のProやMaxのアカウントを会社の業務に使ってはいけませんか?

個人向けの記載では学習への利用は設定次第で、保持期間は許可の有無で5年か30日とされ、会社の管理者が設定を配る仕組みの外にあります(Anthropic(Claude Code Docs)「Data usage」/2026年10月4日時点の記載)。会社の文書を入れるなら会社向けの契約を選ぶのが当社の答えで、可否そのものは自社の規則と法務に確認してください。

Q. TeamとEnterpriseのどちらを選べばよいですか?

違いは管理機能の範囲で、監査ログ・Compliance API・カスタムの保持期間の設定が要るかで分かれます(Anthropic(Claude Help Center)「What is the Enterprise plan?」/2026年10月4日閲覧)。利用の記録を会社として持つ必要があるなら、Enterpriseの側に当たります。当社はどちらの管理機能も使っていません。

Q. Amazon BedrockやGoogle Cloud経由だと何が変わりますか?

契約の相手と請求とログがクラウド事業者側に乗り、認証もAWS SDKの資格情報チェーンのようにクラウド側の仕組みを使います(Anthropic(Claude Code Docs)「Claude Code on Amazon Bedrock」/2026年10月4日閲覧)。保存時の暗号化の鍵もAWS管理鍵やGoogle管理鍵に変わり、顧客管理鍵の選択肢が表に載っています(Anthropic(Claude Code Docs)「Data usage」/2026年10月4日時点の記載)。そのクラウドで監査ログと権限を管理している会社は、記録を同じ場所に置けることが選ぶ理由です。

Q. ゼロデータ保持(ZDR)にすれば何も残りませんか?

サーバー側と端末側で分けて読みます。ZDRはEnterpriseで要件を満たすアカウントに組織単位で有効化されるサーバー側の仕組みで、端末側のセッションの記録は契約に関わらず既定の期間残り設定で変えられます(Anthropic(Claude Code Docs)「Data usage」/2026年10月4日時点の記載)。ZDRと端末の設定は別々に確かめます。

SAIの視点:一人運用でも、契約の種類を確かめる手順は複数人と同じだった

公式ページを並べて当社が気づいたのは、契約の種類とデータの扱いの確認は人数に関係なく最初に来るということでした。当社の決めごとは入れない情報の種類と権限の2つで、どちらも契約を会社向けにすれば済むものではなく契約を確かめたあとに会社の側で決める部分でした。許可78件・拒否0件・確認0件という数は、契約ではなく当社の側の宿題です。

株式会社SAIのキャラクターが、契約の種類の3枠とデータの扱いの3点を並べた判断の記録を机に広げ、確認日の欄に日付を書き込んでいるイラスト

Claude Codeの説明と始め方は非エンジニアの会社での使いどころと始め方に、任せた作業と人に残した判断は業務効率化の記事に、権限の実測は権限設計の記事に書きました。この記事はその3本の手前に置く判断です。

判断の記録の1行目、契約の種類の欄にいま何と書くかが最初に確かめる1点です。お問い合わせに送ってほしいのは、その欄の答えと使いたい業務の名前と入力する文書の種類の3つで足ります。AI導入支援ではその3つから、文書の種類を入れる側と入れない側に分けた仕分け表と、止める操作を持つ役職の案を1枚にして戻します。

出典と確認日

いずれも2026年10月4日閲覧。規約・データ取扱い・プライバシーのページは同日時点の記載で、更新され得る。当社の記録は権限設計の記事(2026年9月27日の集計・9月24日から26日の本番反映)・業務効率化の記事・社内ナレッジの記事に公開済みのもので、導入の実績ではない。